死後事務委任契約 (一人終活) ①
2021.03.02
2019年大阪の室内で孤独死し、1か月以上発見されなかった方が2,996人。
高齢化社会になり、身近に高齢で一人暮らしをしている方を目にする機会は増えました。
地域によっては、高齢の一人暮らしの方が孤独死をしないように、
十分ではないにしろ、その方々をフォローするシステムが構築されている所もあります。
しかし、現代の孤独死は高齢者に限ったことではありません。
冒頭の大阪で孤独死した数のうち、
大半は65歳以上ですが、40~50歳代の人が18.4%もいました。
全体の20%弱が働き盛りといわれる世代です。
最近では、過剰なほどのプライバシー意識があり、隣近所との付き合いのない人もいますし、
生活スタイルの多様化もあり、生涯未婚で子供のいない方や、離婚、絶縁などの理由で
親戚付き合いがなく一人暮らしをしており、
日常的に連絡しあえる人がいない人は結構多くなっています。
自分が亡くなったとき、
誰がいつ、自分を発見してくれるのでしょう・・・
誰が火葬の手配をしてくれるのでしょう・・・
誰が死亡届を役所に届けてくれるのでしょう・・・
誰が賃貸契約の解約をしてくれるのでしょう・・・
誰が光熱費を止めてくれるのでしょう・・・
誰が家財道具の処分をしてくれるのでしょう・・・
誰が友人等に自分の死亡を伝えてくれるのでしょう・・・
自分の死に際して
周りに迷惑をかけたくない
尊厳ある死を損ないたくない
いざというとき誰かにたよりたい
このような思いから「一人終活」を考え始める方が出てきました。
その一人終活の選択肢の一つに「死後事務委任契約」があります。
ただし、この死後事務委任契約は結構ハードルが高いと個人的には考えています。
故人の意思や財産を赤の他人が処置するのは法律面では大変な部分です。
銀行の口座一つとっても、他人が解約することはできません。
契約書を作るときには、法律面で抜けのないようにしまければなりませんので、
時間をかけて検討しなければならない無効な契約書になりかねません。
そもそもこの「死後事務委任契約」を受けてくれる人を探さなければなりません。
次回は「死後事務委任契約」でも生じかねないトラブルを書くつもりです。
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