TOP / 新着情報一覧 / ー遺言書の作成をどこに(弁護士・司法書士・税理士・行政書士)依頼する?士業の意外な落とし穴を解説ー

ー遺言書の作成をどこに(弁護士・司法書士・税理士・行政書士)依頼する?士業の意外な落とし穴を解説ー

2024.03.29

遺言書を作成するとき、誰に依頼すればよいのか、わからない人は多いです。弁護士なのか司法書士なのか、それとも行政書士か。遺言書だけの専門家が存在するのでしょうか。インターネットで検索すると「司法書士へ依頼」「遺言書作成には弁護士へ」等というサイトが多く見られます。

 

行政書士も遺言書作成の業務をしています。行政書士に、遺言書作成に適した人が多く存在していることを知っていますか。

この記事では、場面に応じた、遺言書作成の依頼先を紹介しましょう。

 

遺言書作成を行うのは、主に次のような法律系の国家資格者です。

・司法書士

・行政書士

・弁護士

・税理士

すべて相続や遺言に関わる業務を行う国家資格の所持者ですが、主として行う業務がそれぞれ異なります。遺言書や相続に関する案件において、それぞれの国家資格者ではどのような業務が中心となっているのでしょうか。主な業務を紹介します。

 

司法書士

司法書士が行う業務は、主に遺産整理や遺言執行者・相続登記(不動産名義変更)です。

行政書士

行政書士は、遺産分割協議書や遺言書などの、相続に関する事実関係書類の代理作成を行ったり遺言執行者にもなれます。

弁護士

弁護士は、相続トラブルや遺産争いが起きた場合に、相談を受け代理交渉や裁判を行います。

税理士

税理士が行う業務は、相続手続きよりも「相続税」の部分です。税理士が遺言書作成行うことは、あまりないでしょう。

 

【資格別】遺言書を依頼するメリット・デメリット

司法書士

遺言書作成相談では、行政書士に相談する場合とくらべて大きな違いはありません。司法書士は不動産登記の専門家なので、複雑な不動産の権利関係がある場合の相続方法や、遺言書作成を得意としています。

遺産に不動産が含まれる場合には、不動産をきちんと特定したうえで遺言書を作成しなければなりません。複雑な不動産の権利関係が含まれる遺言書の作成は、司法書士へ依頼するのがいいでしょう。

 

行政書士

行政書士は業務範囲が広いため、それぞれ得意不得意があります。しかし各々が文書作成のプロです。すべての行政書士が遺言書作成や遺産分割協議書作成業務を扱っている訳ではありませんが、専門で扱っている行政書士が存在します。行政書士に依頼すると、遺言書や遺産分割協議書として有効な文書を作成するという安心感が得られます。遺言書にくわしい行政書士は、他士業と比べても決して少なくありません。

 

弁護士

法律問題の依頼は弁護士、というイメージを持つ人も多いでしょう。弁護士は法律のプロなので、圧倒的な安心感があります。ほかの専門家と大きく異なる点は、トラブルが起きたときに代理人として相手方との交渉や、調停や裁判ができることです。

遺留分を明らかに侵害するなど、相続争いが予想される内容の遺言書では、弁護士への依頼がおすすめです。相続開始後のトラブルにも対応してもらえることも、大きなメリットといえます。しかし、デメリットもあり、一般的に費用が高いと言われています。

また、弁護士なら誰でもよいわけではありません。他士業同様に相続専門や相続化問題に強い弁護士でないと、トラブルになることもあり、注意が必要です。

 

税理士

ほかの専門家とくらべて、遺言書作成をしている税理士は少ないようです。相続税申告が必要な場合は税理士がいいアイデアを出してくれるでしょう。

 

士業は専門性が重要

遺言書の作成を依頼する際に、気をつけなければならないことがあります。 それは、「法律や相続に関する国家資格者であっても、遺言作成の実務を得意とするとは限らない」ということです。

司法書士で「不動産売買の際の登記」「会社設立」をメインに行う事務所の場合、相続に関する登記や遺言書を今までに作成したことがない、ということもあります。

司法書士以外の士業にも、同じことがいえます。弁護士であっても専門分野が傷害や会社法務等と得意分野が分かれているため、相続遺言の実務をほとんど行っていない事務所もあります。税理士の場合も、法人顧問の業務のみを担当している税理士であれば、相続税申告の経験がないかもしれません。行政書士も同様です。

司法書士だから、弁護士だから、行政書士だから、などと国家資格者で選ぶよりも、依頼を考える事務所の専門性が重要です。

スピード対応が得意な事務所、じっくり時間をかけて丁寧に話を聞きながらよりよい遺言書や遺産分割協議書等を作成するのが得意な事務所等、事務所によって特徴が異なります。

依頼の検討先は自分の用途に沿った仕事をしてくれる事務所選びが大事です。

 

専門性を確認する方法としてておすすめなのは、事務所のホームページを見る方法、電話やメールで問い合わせる方法などが一般的です。

 

遺言書作成の依頼は行政書士がおすすめ

行政書士の専門分野は書類作成や許認可が多く、文書を正しく作る事が業務ですので、遺言書作成の依頼に適しています。

注意していただきたいことは、相続発生後の相続登記には行政書士は対応できません。

しかし、士業同士には横の繋がりというものがあります。

不動産を相続し、相続登記が必要なケースがある場合でも、その部分を司法書士に協力をしてもらって業務をしているのが普通です。

 

行政書士のほか、司法書士や弁護士など、遺言書に記載する内容が同じであれば、どの専門家に依頼しても遺言書の効果は同じです。弁護士に頼んだからといって、倍の効果がある遺言書を作成してもらえるわけではありません。司法書士や行政書士が作成する遺言書の効果が、弁護士が作成したものよりも薄くなることもありません。

遺言書の作成は、信頼できると感じた先生に依頼するのがよいでしょう。費用が安いから、自宅から近いから、などの選び方ではなく、きちんと納得して依頼するのが安心です。

 

まとめ

司法書士など、遺言書作成を依頼できる専門家について紹介しましたが、なかなか自分にあった専門家と巡り合うことは難しいものです。遺言書を作成する際は、遺言書を専門とする主に行政書士に依頼してはいかがでしょうか。まずは、気軽に相談してみてください。

 

 

遺言・相続、外国人の在留手続き、日本語学校設立申請は大阪市東淀川区のしまお行政書士事務所にお任せ下さい。


住所:〒533-0021 大阪府大阪市東淀川区下新庄6丁目4番地3号 ジュンハイツ第二505

TEL/FAX:06-6195-8454

営業時間:月曜日-金曜日/8:30~18:00

業務内容:遺言・相続、外国人の在留手続き