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遺言書は勝手に開封できない!自筆証書遺言書の検認手続きの流れ

2023.05.29

亡くなった方が自筆証書遺言を遺していったとき、勝手に開封してはいけません。

自筆証書遺言書は家庭裁判所で検認手続きを行う必要があります。

この記事では、遺言書の検認手続きについて解説します。

 

遺言書の検認とは

遺言書の保管者や発見者が遺言者の死後、家庭裁判所に遺言書を提出し、相続人立ち合いのもと、遺言書の内容を確認する手続きを「検認」と言います。

 

遺言書の検認の目的は、相続人に

遺言書の存在と内容を知らせる

遺言書の偽造を防止する

の主に2つがあります。

 

遺言書をそのままにしておくと誰かが遺言書内容を改ざんしたり、破棄してしまったりする可能性があります。

このようなことを防ぐため、家庭裁判所で遺言書の内容を明らかにすることで、そのあとの遺言書の偽造や破棄を防止する役割があります。

 

遺言書の検認手続きの流れ

遺言書を自宅で発見したら家庭裁判所に検認の申し立てを行い、検認手続きをします。
検認手続きの主な流れは次のようになります。

 

検認申立

遺言書がある場合、検認の申し立てを家庭裁判所に行います。

検認の申し立てに必要なのは、

 

検認申立書

遺言者の戸籍謄本(生まれてから亡くなるまですべて)

相続人全員の戸籍謄本

収入印紙800円

連絡用の郵便切手

です。

 

検認期日の連絡

申し立てを行うと、相続人全員に家裁から検認期日の連絡があります。

指定された日時に家裁判に出向き、検認に立ち会いますが、申立人以外は必ずしも出席しなくてかまいません。

 

検認期日

家裁で相続人立ち合いのもと遺言書の開封が行われ、中身の確認をします。

 

検認済証明書の申請

検認が終わったら家裁に検認済証明書の発行を申請し、遺言書に添付してもらいます。

検認済証明書の発行を受けることで、預金の払い戻しや不動産の相続登記手続きを進めることができます。

 

勝手に開封すると過料が科される可能性がある

封がしてある自筆証書遺言または秘密証書遺言を発見したとき、勝手に開封してはいけません。

遺言書を裁判所外で開封してしまった場合、5万円以下の過料の対象となります。

 

ただし、開封した遺言書自体が無効になってしまうことはありません。

さらに、開封したとしても相続人の欠格事由に当たらないため、開封してしまった人が相続権を失うことはありません。

 

不明な点は専門家に相談

検認の申し立てから検認期日までは1~2カ月間かかります。

検認の申し立てのための準備期間を考えると検認が終わるまでは3カ月程度はみておき、早めに準備するようにしましょう。

 

また、遺言書や相続に関して不明な点がある場合は、専門家に相談すると安心です。

 

 

 

 

 

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