外国人被雇用者の公的保険について
2021.08.25
日本で働く外国人は、日本人同様に公的保険に入る義務を負います。
1)雇用保険
2)健康保険(又は国民健康保険)
3)厚生年金(又は国民年金)
です。
雇用保険は失業に対する給付のため、
健康保険は病院等で発生する治療費が3割になると説明すると、
あまり問題なく加入の意思を示してくれますが、
厚生年金(又は国民年金)は加入を嫌がる方がいます。
この年金制度は、日本人のみが対象となるわけではなく、
日本に中・長期に滞在する外国人も加入しなければなりません。
彼等が加入を嫌がる原因は、自分達はいずれ母国に帰る。
母国に帰るとその年金はもらえないからという理由が多いです。
現役世代が今払っている年金の多くは親世代や、その上の世代に支払われています。
いつか帰国しようと考える外国人被雇用者にとっては、自分は払い損だと考えるのです。
彼等の言い分は分かりますが、法律で決めれれている以上拒否できません。
個人的には「年金」というネーミングが良くないのではと思っています。
なぜなら、この厚生年金(または国民年金)は老齢年金だけでなく、遺族年金や、障害年金も含んでいるからです。
日本で働いているときに仕事で事故にあい、亡くなったり障害を持つ身になった場合の保障があるのです。
来日から帰国まで、事故なく仕事ができることに越したことはないですが、仕事中の事故は大概予期せぬものです。
それに備えるために加入を勧めることは、彼等にも悪い話ではないのではないでしょうか。
帰国後一定期間内に手続することで、脱退一時金が支払われます。
私は厚生年金や国民年金の加入を渋る方に対して、そのように進言しています。
中には「日本人でも国民年金に加入していない人もいるそうだ」と言ってくる方もおられます。
その日本人はビザ更新関係ないですからね。
外国人就労者が公的義務を守らなければ、ビザ更新に影響がでます。
また思っていた以上に日本が気に入り、永住権や帰化をしようと申請するときに、
この公的義務を果たしていないと申請ができません。
申請要件に「公的義務」を果たすことが課せられているからです。
これをしていないと、日本国にとって優良な人物ではないとされるのです。
目先の事だけでなく、将来の選択肢を多く残すようにした方がいいのではないかと思います。
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